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皆さんはJuliaというプログラミング言語をご存知でしょうか?
高速で計算ができるプログラミング言語で、機械学習に利用されることが多いです。コードの可読性が高いため、共同作業にも向いています。
本記事では、Juliaの特徴やできることを解説します。
プログラミング言語「Julia」はJeff Bezanson氏、Stefan Karpinski氏、Alan Edelman氏、Viral B. Shah氏などマサチューセッツ工科大学の研究者らによって、2009年に開発されたプログラミング言語です。2012年にオープンソース化して、2018年8月に安定版の「ver. 1.0」がリリースされました。プログラミング言語の中では非常に新しい部類に入ります。
JuliaはPython、Perl、Rubyなどのプログラミング言語の影響を受けていると言われており、開発者らの声明では「他の言語を良いところだけを組み合わせることを目指した」と語っています。さらに後にも解説しますが、例えば「処理速後の速さはC言語」「統計・解析はR言語」などの各プログラミング言語の良い点が採用されていると言及されています。
その結果、Juliaは汎用性、処理速度、扱いやすさなど他のプログラミング言語よりも使いやすい言語になっています。特に他の言語のいいとこ取りをしたことからPerl言語と非常に似た点が多くあると言われています。
Julia言語はLLMV(Low Level Virtual Machine)によるJIT(実行時)コンパイルを採用しているため、コンパイル型で動作が速いことが売りのC言語よりも計算速度が速く、Julia言語とよく比較対象にされるPythonやR言語よりも断然速いです。
Julia言語の文法は単純です。ループする範囲は「:」だけで表現できます。範囲が簡単に決められているため、初心者におすすめできます。文法が簡単な言語は初心者の方向けでしょう。
Julia言語が開発されたのは2007年。オープンリリースされたのはそれから4年後のことです。1991年にリリースされたPython言語の比較対象にされることが多いとはいえども、人気度ではPythonに軍配が上がりますし、色んな現場で採用されているのもPythonが圧倒的に多いです。ただJulia言語が登場した時期からしたら、この認知度はある意味当然のことですから、これから時間をかけて少しずつ人気が広がっていくに違いありません。
こちらも開発されてからまだ間もないことが要因ですが、Julia言語に関する情報量は、今現在多いとは言えません。
日本語の資料やサイトを調べたくても、日本語版が無かったりすることも多いです。
自ら外国語のサイトに対応するか、時間が経って人気の上がりと共に情報が増えるのを願うしかありません。
Julia言語とPython言語は比較対象に上がることが多いです。なぜならこの言語が、どちらも機械学習に使用されることが多いからです。似た用途で使用されるJuliaとPythonですが、2言語の違いを見ていきましょう。
計算パフォーマンスの速さが売りのJulia言語ですが、この実行速度は、Pythonの約30倍と、遥か上を行きます。
計算速度が速い言語の一つであるC言語と見ても、比べる余地すらありません。
ライブラリの種類は、Pythonの方が多いです。Pythonには、NumPyやscikit-learnのようなライブラリがあるのに対して、Julia内にあるライブラリは、できることや数も限定的です。
プログラミングで外部連携ができると、他システムとの間でデータの受け渡しや共有ができるようになります。
外部連携の面で、Julia言語はPythonよりも優れており、拡張性も高いです。
次にJulia言語をインストールする方法を解説します。
まずはJuliaの公式サイト(https://julialang.org/downloads/)にアクセスします。次にインストールするパソコンにあったOSを選んでください。欄に「Mac」もしくは「Windows」か書いてあるので、お使いのパソコンがどっちか見てクリックしてください。
ダウンロードが完了したら、フォルダーに「julia-1.5.3-mac/windows64.dmg」というようなファイルがあるので、そこをクリックしてください。クリックしてインストールが完了したら、Juliaをアプリケーションフォルダーにドラック・アンド・ドロップします。次にJuliaのアプリケーションをクリックすると、警告表示が起きるのですが、「開く」をクリックして次に行きます。
「Julia」という線の絵が表示されたら、インストールが完了しました。
インストールが終わったら、まずはPATHを設定しましょう。
これを設定することで、Juliaを起動する度にコードを入力する手間が省けます。
$ /Applications/Julia-1.5.app/Contents/Resources/julia/bin/julia
このコマンドを入力しましょう。
ファイルを開いたら以下の文章を追記します。
export PATH=/Applications/Julia-1.5.app/Contents/Resources/julia/bin:$PATH
最後に設定を反映させます。
source ~/.zshrc
コマンド上で「Julia」と入力して、「Julia」と書かれたら線の文字が表示されたら完了です。
最後にJulia言語の学習方法を解説します。前述の通り、Julia言語を学習するための資料は、まだ量が不十分であると言えます。日本語版のサイトが少ないなど、苦労が多いと思います。
https://youtube.com/c/TheJuliaLanguage
Juliaの公式が運営しているYouTubeチャンネルです。
英語の配信ですので、見にくいかもしれませんが、公式の運営ですから、紹介しておきます。
①で紹介したJuliaの公式チャンネルで投稿されている動画です。
パソコン画面と一緒にコードの書き方やプログラムの書き方を解説しています。英語ですが、画面と一緒ですから、少しは理解できるかもしれません。
2017年に出版された本です。Julia言語を専門的に解説した本は調べましたが、これくらいしかありません。
ただしJulia言語は元々、色んな言語の良いとこ取りをして作られたと開発者が発表していることから、もしかしたら良いところを取ったC言語やPythonの参考書やサイトから学べば、ある程度Juliaを習得するための応用が効くかもしれません。試してみてください。
本記事では、Julia言語の特徴やできることを解説しました。リリースからまだ10年も経っておらず、情報量が少ないことが残念ですが、これからどんどん増えていくことでしょうし、まずは他の言語の書籍やサイトを頼りにしてみても良いでしょう。