- 現役Webマーケター
(元Webディレクター) - 東証一部上場の不動産系企業で勤務
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Webマーケティングの戦略の立て方を解説!企画から実施までの7つのステップ
今回は初めてWebマーケティングを実施しようと思われている方向けに「どうやってWebマーケティングの戦略を立てていくのか」をステップに分けて解説していきます。
Webマーケティング戦略を立てる上でよく使われる便利なビジネスフレームワークもいくつかご紹介します。
- Webマーケティングの戦略の立て方が分からない
- Webマーケティングの戦略立案のポイントや注意点は?
- そもそもWebマーケティングの戦略って何?
上記のような方は是非最後まで読んでみてください。
Webマーケティングの戦略作成から実施までの7つのステップ
Webマーケティング戦略を作成するステップは下記になります。
- 目標・目的の決定、関係者と共有
- 3C分析(顧客・競合・自社)
- ペルソナ設計
- カスタマージャーニーマップ作成
- Webマーケティングを支えるシステム設計
- Webマーケティング施策の実施
- 数値分析・課題抽出・改善施策立案
順を追って説明していきます。
目標・目的の設定、関係者と共有
Webマーケティング施策の戦略を立てるときにまず一番最初に行うことは目標・目的を決めた上で関係者と意思統一することです。
目標や目的を決める際に、重要なのが漠然とした内容ではなく、できるだけ数字で明確に定めることです。
- 売り上げ120%アップさせる
- 月間でリードを100人獲得する
- CPAを50,000円にする
- PV数を130%アップさせる
- ROIを10%アップさせる
- A商品の売上を上げたい
- 会社の認知を広げたい
- 新しいリード獲得方法を作りたい
漠然とした目標や曖昧な目的を決めてしまうと、Webマーケティングの結果を計測した際に、施策が「成功しているのか」「失敗しているのか」の判断がつきません。
もちろん、施策前よりも数字が良くなったら上手くいっていることに違いありませんが、たまたま外的要因で成果が出ている可能性もあります。来月や来年などどこかのタイミングで必ず数字が悪くなります。
施策前の成果を知らない自分以外の上司、他部署の関係者、経営陣など、あなたの仕事に対して適切に評価する立場の人に「今の成果」「目標とする成果」を明示して事前に共有することが円滑に仕事をする上でも重要です。
3C分析(顧客・競合・自社)
次にビジネスシーンでよく使われる3C分析で自社(Company)を含めた顧客(Customer)と競合(Competitor)の3つを分析しましょう。
3C分析を行うことで、企業の最重要課題である売上アップにつながるKSF(Key Success Factor)つまり成功要因を発見して、事業が成功するためにどういう方向性に進めば良いかを決定しましょう。
自社の強みや弱みを理解して、外的要因を照らし合わせて、最も効率的なマーケティング戦略を考えます。
顧客の心理を考えて市場のニーズを把握することで、成果の出やすいマーケティング戦略を考えることができます。そのためにも、常に顧客や市場に対してアンテナを張って業務に取り組む必要があります。
顧客心理や市場ニーズを把握するための手法としては、総務省、大手企業、調査会社などが行っている報告書や調査データを集めて分析するのが良いでしょう。
定量的なデータだけでなく、デプスインタビューやアンケートなどの定性的なデータもあるので何かマーケティング施策のヒントになることがないかチェックしてみてください。
競合は直接的な競合と間接的な競合の両方を視野に入れて分析する必要があります。
間接的な競合としては例えば、地域の喫茶店の競合は大手のコーヒーチェーン店だけでなく、コーヒーマシンを置いているコンビニも競合になるということです。
競合の強みと弱みを把握することで、自社が顧客に対して提供できる価値を明確にして優位性をアピールするマーケティング施策を打つことが重要です。競合と全く同じことをしても、会社の規模が大きい方が優位になるだけです。
当たり前のことですが、自社の商品やサービスについて深く理解していなければ、成果の出るマーケティングはできません。
基本的に全ての商品・サービスの価値は、「顧客の課題を解決する」ところにあります。顧客が持っている課題に対し、商品・サービスが持つ価値がフィットしてこそ受け入れられます。
そのため、業界内に同じ商品を取り扱う競合がいる場合、機能・性能だけでなく、「顧客に対してどんな価値が提供できるのか?」といった視点でマーケティング戦略を練ることが重要になります。
ペルソナ設計
商品やサービスを購入してくれそうなターゲット層の中からより具体的な人物像をイメージしたペルソナを設計していきます。
ペルソナ設計でより具体的な人物像をイメージすることで、欲しい顧客層の獲得という目的に対して最大限効果のあるWebマーケティング施策を打ちやすくなります。
一度作成したペルソナはWebマーケティング施策の成果状況の良し悪しに関わらず、定期的に見直しを行いましょう。絶対視できないことはもちろん、成果が悪いのであれば顧客心理や市場ニーズと何か乖離があるのかもしれません。
カスタマージャーニーマップ作成
カスタマージャーニーマップとは直訳すると「顧客の旅」という意味です。顧客が商品やサービスについて認知して競合と比較検討して購入するまでの心理状態、チャネル、アプローチ内容・方法などをまとめた図になります。
カスタマージャーニーマップを作成することで、Webマーケティング施策を俯瞰して考えることできますし、社内外の関係者と共通認識を持つことができます。
Webマーケティングを支えるシステム設計
Webマーケティングを成功させるためにはシステムの活用が欠かせません。大量の見込顧客、既存顧客に対して効率的に営業を活動するためにもMAツールとCRM/SFAツールの導入を検討しましょう。
- HubSpot
- SATORI
- SHANON
- Marketo
- Synergy!
- Salesforce
- kintone
- eセールスマネージャー
- Zoho CRM
- Oracle
Webマーケティング施策の実施
代表的なWebマーケティング施策をご紹介します。実際はWeb広告といっても、どういう内容で広告するかによって全く違う結果になります。
そのため、全く自社でWebマーケティングを行ったことがない場合、競合がどういう施策を行なっているのかを参考にして施策を考えると良いでしょう。
業界、業種、自分の会社に合うWebマーケティング施策がどういうものか模索して最も効率的な施策を導いていきましょう。
- リスティング広告
- ディスプレイ広告
- Google広告
- Yahoo!広告
- SNS広告・運用
- 動画広告
- SEO対策
- コンテンツマーケティング
SEOとWeb広告についてもっと知りたい方は下記の記事にまとめています。是非読んでみてください。
SEO対策・インバウンドマーケティングの具体的な手法から成功のポイントを解説【キーワードの選定方法も紹介】
Web広告プロモーション施策の具体的な手法から成功のポイントを解説【クリエイティブの作成方法も紹介】
数値分析・課題抽出・改善施策立案
Webマーケターは施策実施→効果分析→改善案立案→施策実施というPDCAを回して、よりよい成果を出して業績貢献するという意識を持つことが重要です。
Webマーケティング戦略を企画して実施し始めたら、正確に成果が計測できて費用対効果が分かるようにMAやCRM/SFA上でレポートを作成したり、最悪エクセルでも良いので準備しておきましょう。
効果が出ていない施策があるなら、施策内容を改善しなければなりせんし、今後も効果が期待できない施策であれば、早々に施策を辞めることも判断しなければなりません。
費用対効果を測る指標としては、色々ありますがCPA、ROI、ROASなどが分かるようにしましょう。
CPAは1件のCV(コンバージョン)に対してどれだけの広告費がかかったかを測る指標です。CVには資料請求、お問い合わせなどさまざまな種類があるため、CPAの重みはものによって大きく異なります。
【計算式】広告費÷CV数=CPA
例)100万円の広告費で10件のCV数の場合、CPAは10万円になります。
ROIは広告費用に対してどれだけ利益を上げているかを測る指標です。投資効果を数値化する上ではよく使われます。100%を切っていると利益よりも広告費用が多いので施策として改善を検討するべきです。
【計算式】利益金額÷投資金額×100(%)=ROI
例)利益金額が200万円で投資金額が100万円の場合、ROIは200%になります。
ROASは広告の費用対効果を測るという点ではROIと同じですが、ROASは広告費用に対してどれだけ売上を上げたかが分かる指標です。広告費1円あたりの売上額が分かり、広告費用の回収率が把握できます。
【計算式】売上÷広告費×100(%)
例)売上が1000万円で広告費が200万円の場合、ROASは500%になります。
Webマーケティングの戦略作成時の重要な3つのポイント
「誰に」「何を」「どう伝えるか」が最重要
Webマーケティングは「誰に」「何を」「どう伝えるか」という基本なことが最重要です。簡単そうに聞こえますが、基本的だけど一番難しいことでもあります。
出来るだけ失敗しないためにも、まずはターゲットを明確にしていきます。これは、事業全体で考えるときも、広告施策を考えるときも、SEO対策の施策を考えるときも同じです。
「どういったターゲットに」対して、「どういった製品・サービスの価値を」、「どのような経路や技術で伝えるか」という順番に考えていくと軸がぶれないので考えやすいです。
業界・事業モデルに合わせた戦略を立てる
業界にはどんな慣習や法律があって、どういう事業モデルで収益構造が成り立っているのかなど業界や事業について深く理解しておかなければ、効率的なマーケティング戦略を作ることはできません。
全く知らない業界でも、業界に関する本や雑誌を100冊も読めば、大体のことは分かってきます。
マーケティング業務に携わる部署や職種でも、自分の置かれている立場が事業全体の一部だったとしても事業モデル全体を知ることは欠かせません。全体像を俯瞰的に捉えることで、会社にとって受け入れられやすい戦略を組み立てることが可能になります。
会社一丸で同じ方向を向くこと
マーケティング部門と多部署の対立や企業の経営陣が積極的ではないなど、違う方向を向いているとい経験は私も事業会社でWebマーケターをしていたので同じ経験したことがあります。
多部署に関しては会社として必要なマーケティング業務ということを理解してもらうことが必要です。経営陣にはしっかり数字で成果をアピールして投資する価値を伝え続けなければなりません。
また、企業としてマーケティングの重要性が理解されている場合、さらに企業のビジョンが「どのような方向性か」によって打つ手は変わってきます。たとえば、業界2位の企業が「業界1位になる」というビジョンを持っていた場合、ある程度の資本投下は許容し、「顧客獲得数」を絶対的な目標とする攻め方が考えられるでしょう。
一方、2位に大きく差をつけている業界1位の企業であれば、「収益の最大化」を目標とするなど、会社全体の戦略によって、デジタルマーケティング戦略も自ずと方向性が変わってくるのです。
実際の方向性はもう少し複雑ですが、ビジョンに沿って戦略を立てることには変わりありません。
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【2022年最新】人気・おすすめのWebマーケティングスクール11選