
- 現役Webマーケター
(元Webディレクター) - 東証一部上場の不動産系企業で勤務
- 最高収益:月間30万円
Webサイトやブログを運営されている方なら誰しも、狙ったキーワードで自身のWebページが検索エンジンで上位表示されるようにSEO対策に力を入れられていると思います。
最近では企業だけでなく個人も情報発信ができる環境で情報過多の時代になっており、インターネット上の情報が増えているので簡単に検索エンジンで上位表示を取ることはできません。
しかし、情報を受け取るユーザーのニーズは多様化しており、正しいキーワードを選ぶことで上位表示を狙うことも可能です。今回は検索エンジンで上位表示するために「どういうキーワードを選べばよいか」について解説していきたいと思います。
SEOとはSearch Engine Organizationの略称で検索エンジン最適化という意味になります。検索エンジンは日本ではお馴染みのGoogle、Yahoo、Bingなどがありますが、中国の百度(Baidu)、アメリカのAsk.com、ドイツのEcosiaなど、日本では意外と知られていないですが、世界中には多くの検索エンジンがあります。
近年SEO対策は必須になってきています。というのもすでにインターネット上にはありとあらゆる情報が存在しているため、上位に表示されなければ誰にも見られないサイトになってしまうからです。検索結果の後ろのページはクリック率はとても低くほとんど閲覧されることがありません。
そのため、ウェブサイトを運営するのであれば狙っているキーワードで上位表示されることを目指さなければなりません。競合は同じキーワードで何番目あたりに位置しているかを把握して、定期的に分析を行いながら競合状況に合わせて改善していかなければなりません。
SEO対策というのは大きく内部施策と外部施策の2つに分けられます。
順番に説明していきます。
SEO内部施策はGoogle検索エンジンに対して、Webサイトが正しい評価を受けるための施策になります。なぜそのようなことをする必要があるかというと、Webサイトが検索結果に表示される流れにあります。
つまり、Webページが検索エンジンに表示されるためには、Google Botにクロールしてもらってインデックスされる必要があります。このフローを最適化するために、Googleが推奨しているWebサイトの構造に合わせることが重要です。具体的には下記のような修正作業があります。
Googleは学術界の「引用される数が多いほど良い論文である」という考えのもと「被リンクが多いほど良いサイトである」という「被リンク」を検索順位を決定するシグナルの中でも重要な要素としています。
被リンクよりもSEO効果が落ちると考えられていますが、「サイテーション」の獲得も重要です。サイテーションは「他サイト・SNS上でサイト名やブランド名が記載されている」状態を指します。サイテーションの仕組みについてはブラックボックスになっていますが、間接的にSEOに影響を与えられていると考えられています。
ユーザーは何か情報を検索する際に、GoogleやYahoo!などの検索エンジンでキーワードを入力して、今知りたいことや解決したいことの情報を得ようとします。
つまり、キーワードは「ユーザーのニーズ」がそのまま反映されたものと考えることができます。そのため、サイト運営者にとってキーワードはSEO対策を行う上で最重要です。
SEO対策においてキーワード選びは非常に大事なので詳細を説明していきます。
ユーザーが入力しないキーワードに合わせて、サイトやページを準備しても、もちろんユーザーはあなたのサイトやページを見つけることができません。さらに、仮にアクセスが合ったとしてもユーザーのニーズに応えるようなコンテンツでなければすぐに直帰してしまいます。
GoogleやYahoo!などの検索エンジンはユーザーに使ってもらうことで収益を得られるので、ユーザーにとって価値があると評価できるサイトやページが検索結果の上位にくるように日々アップデートしています。
だからこそ、ユーザーが「どんなキーワードで」「どういう意図を持って」検索しているのかを徹底的に考慮した上でサイトやページを作ることが必要です。しっかりユーザーのニーズ=キーワードを調べることでユーザーに評価されるサイトやページが生まれる=SEO評価が高くなるという流れになるでしょう。
ユーザーが満足するコンテンツを提供できていれば、あとはしっかりサイトやページ上で導線設計をすることで必然的にコンバージョン率は高くなるでしょう。
特にユーザーが抱えている悩みや課題に対して、「どうすれば解決できるのか」という答えや解決方を提示するような分野は特にコンバージョン率が高くなる傾向があります。
サイトやページのキーワードが決まってない、当初からぶれてしまうと、「どんなユーザーに」「どのような価値を」を提供すべきかが見えなくなります。
逆にキーワードを決めることで、それを求めるユーザー像も見えてきますし、どういうサイトやページがあればニーズをキャッチできるのかというのも明確になり、確実に事業やプロジェクトととしても良い方向に進むでしょう。
検索ボリュームとは、ユーザーが特定のキーワードを検索した回数のことです。一般的に月にどのくらい検索されたかを示す月間検索ボリュームという表現をします。
SEO対策においてキーワードの検索ボリュームは重要な指標です。キーワードの検索ボリュームが多いということは、それだけ興味があったり、より詳細な情報を知りたいユーザーが多いということになります。つまり、検索ボリュームの数はユーザーのニーズの規模を示します。
そのため、検索ボリュームが多いキーワードで上位表示できれば、キーワードに対して何かしらの興味・関心のある多くのユーザーに対してアプローチできることになります。
検索ボリュームでキーワードを分けた際に、大体下記3つに分けることができます。
それぞれ説明していきます。
ビックキーワードとは、一言でいうと検索ボリュームの多いキーワードのことです。明確な定義はありませんが、一般的に月間検索ボリュームが10,000回以上あるキーワードをビックキーワードと呼びます。
ビックキーワードは主に1つの単語のキーワードのことを指します。例えば「SEO」1万~10万回、「ブログ」10万~100万、「yahoo」100万~1000万などのキーワードがビックキーワードに分類されます。
また2語以上であっても検索ボリュームが多い場合はビックキーワードと分類されます。例えば、「seo 対策」1万~10万、「ブログ おすすめ」1万~10万、「ヤフー ニュース スポーツ」1万~10万などが該当します。
ビックキーワードは検索ボリュームが多く、上位表示することでユーザーへのインプレッションを増やすことができるので、単純にアクセス数を増加させるだけでなく、ブランディングとしても期待ができます。
しかし、ビックキーワードは競合も目指しているので検索結果に上位表示させること相対的に難しいことが多いです。
またビックキーワードはユーザーの検索意図が正確に掴めないため、コンバージョンに繋げることは比較的難しいと考えられています。
例えば、「パン」というキーワードの場合、パンの種類を調べているのか、パン作りのレシピを探しているのか、近くのパン屋に行きたいのかなど、ビックキーワードからは様々なユーザーの検索意図が推測されます。
ミドルキーワードとは、ビックキーワードより検索ボリュームが少ないが、スモールキーワードよりは検索ボリュームが多いキーワードです。月間検索ボリュームが1,000回~1万回以下のキーワードがミドルキーワードと呼ばれています。
ミドルキーワードは主に1つ、もしくは2つ以上の単語で構成されるキーワードです。例えば、「seo チェック」1000~1万、「ブログ 稼ぎ 方」1000~1万、「ヤフー ニュース アプリ」1000~1万などがミドルキーワードに該当します。
ミドルキーワードはビックキーワードより検索ボリュームが少ないですが、ユーザーの検索意図が明確で分かりやすいことが特徴です。そのためミドルキーワードに合わせてコンテンツを用意しておくことでコンバージョンにつなげやすい傾向があります。
スモールキーワードとは、検索ボリュームが少ないキーワードです。月間検索ボリュームが100回以上~1,000回以下の検索キーワードでいくつかの単語を組み合わせた複合キーワードなどがスモールキーワードに該当します。
例えば、「SEO 対策方法」100〜1000、「ブログ 始め方」100〜1000、「yahoo アプリ 無料」100〜1000などがスモールキーワードに該当します。
スモールキーワードは検索ボリュームが少ないため上位表示してもビックキーワードと比較して多くのアクセス数は稼げません。
しかし、ビックキーワードやミドルキーワードよりも検索結果で上位表示がしやすく、さらにスモークキーワードは検索意図が明確なためコンバージョンにつながりやすいと考えられています。
先ほどの検索キーワードの検索ボリュームとは異なり、検索キーワードに込められたユーザーの検索している意図別の種類について説明していきます。
インフォメーショナルクエリは入力した検索キーワードの情報を知りたい、直面している課題を解決したいという時に検索されるキーワードを指します。「Know」クエリとも呼ばれています。
トランザクショナルクエリはWebサイトにおけるコンバージョンとなる商品購入、お申込み、お問い合わせ、資料請求などに繋がりやすい検索キーワードを指します。
ナビゲーショナルクエリは特定のWebサイトへ行きたい時に入力する検索キーワードを指します。「Go」クエリとも呼ばれています。
サイトやページのキーワード選びがとても重要だと分かったところで、具体的にどのようにSEOを意識したキーワードを選定していくのかを説明します。
まず最初に今後狙っていこうと思っているキーワードに関しては、一度検索してみてどういうサイトが上位に表示されているのか、また広告の出稿状況なども合わせて確認してみましょう。
なぜそのようなことをするかというと、「競合のサイトがどれぐらいあるのか」「どれぐらいの質のコンテンツを提供しているのか」を確認することはもちろん、そもそもSEOで勝てない分野ではないかを確認するためです。
SEO対策について調べたことがある人であれば、一度耳にしたことがあるかもしれませんが、Googleには「E-A-T」「YMYL」という考え方・概念があります。専門性・権威性・信頼性が必要とされる分野、人の将来的な金融、健康、幸福に関係する分野に関しては、SEO対策の難易度が高いのでできれば避けた方が賢明です。
YMYL:Your Money or Your Life
人の将来的な金融、健康、幸福に関係する情報
これから狙っていくキーワードを1語を決めたら、サジェストツールで関連性のある他のキーワードを調べましょう。サジェストとは直訳すると「提案する」という意味ですが、ここではキーワードと一緒に調べられているワードのことを指します。よくサジェストワードと呼ばれます。
今回は「関連キーワード取得ツール(仮名・β版)」というサジェストツールで「SEO」というキーワードのサジェストワードを出してみようと思います。
検索キーワードの入力欄に狙いたいキーワードを入力することで赤枠の部分にサジェストワードが表示されます。もちろん、不必要なワードも並んでいると思うので、関連性が高いワードだけに絞ってください。
今回はGoogle広告のメニューにあるキーワードプランナーというSEOツールを使います。
Google広告にログインして「ツールと設定」>「キーワードプランナー」を選択します。「検索のボリュームと予測のデータを確認する」というボタンをクリックして、先ほどのサジェストワードを貼り付けて検索を実行します。
上記は検索を実行した後の結果の画面になります。
サジェストワードの「月間検索ボリューム」「競合性」「想定クリック単価」などの情報が取得できます。この情報はエクセルやスプレッドシート形式で一覧をダウンロードできるので保存もしやすいです。
ビックキーワードは月間の検索ボリュームが非常に多くので上位表示をすることができれば多くのアクセスを集めることができます。
しかし、ビックキーワードは誰しもが狙うキーワードになるため、上位表示をすることは簡単ではありません。またビックキーワードはその言葉自体が色々な解釈ができるため、ターゲットととして狙っているユーザーからのアクセスが獲得できない可能性が高いです。
そのため、最初はスモールキーワードを狙ってサイトやページを作って、対策キーワードに関連性のある情報を揃えて、キーワードに対して専門性が高いサイトとGoogleに評価してもらうことが重要です。
ビックキーワード:月間検索ボリュームが10,000回以上のキーワード。基本的に構成は1語ですが、検索ボリュームが多い2語のキーワードでもビックキーワードに分類されることがあります。
ミドルキーワード:月間検索ボリュームは1,000〜10,000回未満のキーワードを指します。1語もしくは2語で構成されているビックキーワードとスモールキーワードの中間のキーワードになります。
スモールキーワード:月間検索ボリュームが1,000回未満のキーワードを指します。2語、3語以上のキーワードであることが多いです。ユーザーのニーズが明確なことが多いので、スモールキーワードで対策するとコンバージョン率が高くなる傾向があります。
例えば、ビックキーワードである「SEO」というワードであれば
といった複数のニーズが考えられるので、サイトやページのコンテンツとして何を準備したら良いのかが分かりにくいです。しかし、「SEO 意味」「SEO 会社」「SEO 内部対策」というキーワードであれば
といったようにユーザーの意図をある程度理解できるので、ユーザーのニーズに合ったコンテンツを提供できるため、その結果コンバージョンに結びつきやすくなります。
最近では最初に説明した「E-A-T」というWebサイトのコンテンツに対して専門性・権威性・信頼性が求められているため、できる限りコンテンツを網羅的に準備しておいた方が競合よりもSEO的に有利になる可能性が高くなります。
特に対策した方がキーワードとしては、検索結果で検索窓に表示されるサジェストワードや検索結果の下に表示される他のキーワードなどはしっかりコンテンツを準備しておいた方が良いでしょう。
あと上記の3つのキーワードに関しては、定期的に調べて対策範囲に含めることでより一層の効果が期待できます。
KeywordmapはウェブサイトのURLを入力するだけで、流入しているキーワード、表示順位、検索ボリューム、競合性、想定流入数、ランディングページのURLなどが分かる検索順位チェックツールです。
特にどんなキーワードで流入していて、今自身のウェブサイトがどのポジションにあるのかが全体的に把握できるのがとても助かります。
検索順位チェッカーはウェブサイトのURLとキーワードを入力することで、指定したキーワードに対してウェブサイトの検索順位が分かるツールです。ツールの名前通りですね。
自身のウェブサイトだけでなくベンチマークしているウェブサイトのURLも入力して、競合分析という場面で活躍する検索順位チェックツールです。
http://checker.search-rank-check.com/
aramakijake.jpは検索数予測、競合検索数予測ができるツールになります。
検索数予測ではキーワードを入力することで、そのキーワードがユーザーに月間何回検索されているかを調べられる検索順位チェックツールです。
また競合検索数予測では、ウェブサイトのURLとキーワードを入力することで、指定したキーワードに対してウェブサイトの検索順位が分かるツールです。
GRCは最初に分析するウェブサイトのURLとキーワードを設定しておくだけで、次回以降はワンクリックで現在の検索順位を表示してくれる検索順位チェックツールになります。
私も長く愛用していたのですが、特に気に入っている点が過去の検索順位のデータが蓄積されて残る点です。グラフで検索順位の変化を確認でき、直近の検索順位も分かりやすいと思います。
ohotuku.jpは調べたいURLと3つのキーワードを入力することで、Yahoo! JAPAN、Google、Bingの検索順位を300位までチェックしてくれる検索順位チェックツールです。
http://ohotuku.jp/rank_checker/
関連キーワード取得ツール(仮名・β版)は、入力したキーワードのサジェストキーワードを取得してくれるツールです。
サジェストキーワードを取得したキーワードを50音順で分けて表示してくれたり、重複を削除した上でコピペしやすい形式で表示してくれています。教えて!goo、Yahoo!知恵袋の関連記事などのリンクも取得してくれているので、関連情報も合わせて取得・確認することができます。
http://www.related-keywords.com/
サジェストキーワード一括取得ツールも入力したキーワードのサジェストキーワードを取得してくれるツールです。
検索サイト系、ショッピングサイト系、Google、Yahoo、Bingなどで分けてサジュストを表示してくれるので使いやすいです。
重複しているキーワードを自動で削除してくれたり、コピペしやすい画面なので使いやすさを感じます。
goodkeywordはGoogle、Bingをメインにサジェストキーワードを取得してくれるツールです。Googleトレンドでキーワードの人気度の動向、キーワードの周辺語(デ辞蔵Webサービスより)などの関連情報も一緒に確認できます。
前述したツール同様に、重複キーワードの削除やコピペしやすい形式になっています。
キーワードプランナーはGoogle広告のキーワードプランニングの機能の一部になります。
新しいキーワードを検索したり、サジェストキーワードを取得することもできます。また広告出稿するキーワードの広告シミュレーションをすることができます。
ちなみに新しいキーワードを検索では、キーワードの月間平均検索ボリューム、競合性、広告インプレッションシェア、上部に掲載した場合の入札単価(低価格帯・高価格帯)などの情報を取得することができます。
定番の使い方としては、サジェストツールでキーワード候補を準備して、キーワードプランナーでシミュレーションする流れになります。
https://ads.google.com/intl/ja_JP/home/
NEIPATEL(Ubersuggest)では入力したキーワードに関する情報だけでなく、そのキーワードで検索順位が高いサイトが分かるSEO分析ツールになります。
またキーワードの検索ボリュームから独自のSEO難易度、有料難易度(広告出稿における競合性)、クリック単価が簡単に分かります。
その他指定したキーワードに関するサジェストキーワードや検索している人のユーザー情報、SEOと有料広告の割合など他のサイトからは取得できない情報もまで掲載されているためとても高機能なSEO分析ツールです。