- 現役Webマーケター
(元Webディレクター) - 東証一部上場の不動産系企業で勤務
- 最高収益:月間30万円
Webマーケティングとプログラミングはどっちを学ぶのがおすすめ?【Web制作会社出身の筆者が解説】
今回はマーケティングとプログラミングのどちらを学ぶべきか悩んでいる方に、両方のメリット・デメリットなどを比較しながら、どういう人が向いているのかを解説していきたいと思います。
マーケティングとプログラミングのどちらのスキルを身に付けるべきか悩んでいる方にはおすすめの記事です。
- マーケティングとプログラミングのどちらを学ぶべき?
- マーケティングはどういう人が向いている?
- プログラミングはどういう人が向いている?
上記のような方は、是非最後まで読んでみください。
マーケターとプログラマーの仕事内容の比較
マーケターの仕事内容
マーケターの仕事はインターネットを使って企業の商品・サービスの販売を促進して最重要経営課題である売上を増加させることです。
簡単に言うとECサイトで商品の販売数を増やしたり、ホームページからサービスのお問い合わせ数を増やすことになります。そのために、マーケターはWeb上で色々な施策を行なっていきます。代表的な施策は下記になります。
- Web広告(Google広告・Yahoo!広告)
- SNS広告
- SEO(検索エンジン最適化)
プログラマーの仕事内容
プログラマーはシステムエンジニアの仕様書・設計書に従ってプログラミング言語を使ってプログラムを書く人になります。
プログラムといっても扱うプログラミング言語によって向き不向きがあるので作るものが変わってきます。プログラミング言語別に代表的に作るものは下記になります。
- Webサイト:HTML、CSS、JavaScript
- スマホアプリケーション:Swift、Java、Kotlin
- ゲーム開発:C++、C#
- AI・人工知能:Python
マーケターとプログラマーの楽しいこと・辛いことの比較
マーケターの楽しいこと・辛いこと
マーケターの楽しいこと・辛いことは下記になります。企業の中でもマーケティングに関して知見やノウハウを持っている人はまだまだ少ないので企業として重要な売上貢献やブランディングなどの仕事に携わることもできます。
- 成果が数字に直結する
- 売上やブランディングなど大きな仕事ができる
- 個人で稼ぐスキルが身に付く
責任があるやりがいのある仕事ができる一方、意外と日々の仕事は地味な作業が多く、Webマーケティング施策には正解がないので悩むこともよくあります。
- よくない成果も数字で分かること
- 地道な作業が多い
- 正解がないことが多い
プログラマーの楽しいこと・辛いこと
プログラマーの楽しいこと・辛いことは下記になります。プログラマーとして一番楽しいと感じることはやっぱり自分が作ったものが世に出てユーザーに使ってもらうことだと思います。
- 自分が作ったプログラムがシステムとして公開される
- 思い通りの動作をするプログラムが書ける
- 個人で稼ぐスキルが身に付く
もちろん、クライアントからお金をもらうので納品物として要望と不具合に対応しながら価値のあるものを作るという大変な仕事でもあります。
- プログラムに不具合がある
- エラー対応が骨が折れる
- 急な仕様変更がある
マーケターとプログラマーの平均年収の違い
皆さんが気になるマーケターとプログラマーの平均年収をみていきましょう。まずdodaの平均年収ランキングの調査で各年代の平均年収を確認します。
年代 | 20代 | 30代 | 40代 |
---|---|---|---|
全体 | 341万 | 437万 | 502万 |
男性 | 363万 | 474万 | 563万 |
女性 | 317万 | 378万 | 402万 |
マーケターの平均年収
マーケターの平均年収は下記になります。
年代 | 20代前半 | 20代後半 | 30代 | 40代以上 |
---|---|---|---|---|
Webマーケティング | 348万 | 411万 | 507万 | 572万 |
WEBプロデューサー・WEBディレクター | 334万 | 417万 | 460万 | 496万 |
平均年収と比較すると、20代後半から大きく差がつき始めて約70万円ほど、平均年収よりも高いことが分かります。Webマーケターは新しい職種であり、専門性の高い職種でもあるので平均よりも高い年収帯なのだと考えられます。
プログラマーの平均年収
プログラマーの平均年収は下記になります。
年代 | 20代前半 | 20代後半 | 30代 | 40代以上 |
---|---|---|---|---|
プログラマー(Web系) | 344万 | 390万 | 457万 | 491万 |
プログラマー汎用機 | 354万 | 399万 | 480万 | 437万 |
プログラマー制御系 | 322万 | 384万 | 459万 | 500万 |
プログラマーの場合、扱っているプログラミング言語によって年収には差があるので注意が必要です。
Webマーケターと比較すると、20代後半では20万円、30代では50万、40代では80万円ほど低くなります。もちろん、平均年収になるため勤務先やポジションによって上下するため参考程度に捉えておきましょう。
マーケティングとプログラミングの将来性の比較
結論から言うと、マーケティングもプログラミングも両方とも将来性のある分野になります。
経済産業省の調査によると、2030年には日本国内で約41万人から79万人ものIT人材が不足すると予測されています。あくまで予測になりますが、将来的にIT人材が不足することは間違いないと考えられています。
そのため、どの業界・業種においてもIT/Webの知識やスキルが求められるためマーケターもプログラマーも需要が伸び続けると考えられます。
もしかしたら、どこの会社にもいる営業職がいるようにどこの会社にもマーケターとプログラマーがいる未来がくるかもしれません。
マーケティングの将来性
マーケティング業界の将来性ですが、電通報の調査を見てみましょう。
一目瞭然でインターネット広告費は毎年増加傾向にあり、2020年から2021年にかけてはコロナによる巣篭もり・在宅生活が後押しとなり、約5,000万円増加し2.7億円の市場規模になっています。
マスコミ四媒体広告費とはテレビ、新聞、雑誌、ラジオを総称した広告費で、2019年にはインターネット広告費がテレビ広告費を抜いています。そして、2021年にはついにインターネット広告費がマスコミ四媒体広告費を抜いています。
この広告費の中で最も多いインターネット広告に携わるWebマーケターの市場価値は高くなっています。さらにインターネット広告費の増加傾向は今後も続くと予想されており、ますます合わせてWebマーケターの市場価値も上がります。
プログラミングの将来性
プログラミングの中でも特にAI・機械学習の分野は将来性があると言われています。
経済産業省の調査によると、AIに対する需要が現状と変わらない場合、2025年には8.8万人、2030年には12.4万人もAI人材不足が起きるとよいう結果が出ています。
2018年 | 2020年 | 2025年 | 2030年 |
---|---|---|---|
3.4万人 | 4.4万人 | 8.8万人 | 12.4万人 |
最近ではコロナの影響で在宅勤務が当たり前になって、従来の仕事をデジタル化していくDX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉が流行っており、耳にしたことがある人もいると思います。
製造業、農業、医療、物流の分野などは、特にAIを使った動きが加速しており、人材不足の解消や業務の効率化の実現を進めています。人間を行ってきた単純作業をAIを使って機械が代替することで、より付加価値のある業務に人的リソースをさけるようになるためAIは重要な位置付けになっています。
マーケティングとプログラミングの求人数で比較
マーケティングとプログラミングの求人数を比較してみましょう。大手求人サイトの「doda」の転職求人数を見てみると以下の結果になりました。
「すべて」にはマーケティングであればWebマーケター以外に広報や経営企画など、広くマーケティング職という形でグルーピングしています。プログラミングの方はWeb系以外に制御系、汎用機なども含まれています。
「doda」ではマーケティング職の方が求人数は多いようです。Webマーケ、Web系プログラマーだけに限定すると2倍ほどマーケティング職の方が多いので、マーケティング職の方が多くの求人から選んで転職ができます。
「doda」求人数 | マーケティング | プログラミング |
---|---|---|
すべて | 4,241 | 3,644 |
Webマーケorプログラマのみ | 2,634 | 1,191 |
IT/Web業界に特化した求人サイト「Green」の求人数は下記の結果になりました。5倍と圧倒的にプログラミングの求人数の方が多いです。
「Green」求人数 | マーケティング | プログラミング(Web系) |
---|---|---|
すべて | 2,216 | 11,695 |
マーケティングとプログラミングはどっちを学ぶのがおすすめ?
数字と向き合うことが好きな人はマーケターがおすすめ
情報過多の現代においてユーザーのニーズは多様化しており、どれだけユーザーのニーズをキャッチできるかが非常に重要になっています。
顧客リストの全員に同じ広告を打つのではなく、顧客リストの年齢・性別・職業・都道府県といった基本情報にプラスして興味関心や趣味、オンライン上の行動を考慮するといった、顧客毎に最適化した広告を打つ必要があります。
そのため、日々集計した統計情報を分析することになるため、数字と向き合うことが好きな人にはおすすめです。
「Webマーケターのおすすめの転職エージェントは?」という方は、こちらの記事が読んでみてください。
Webマーケター転職におすすめの転職エージェント・サイト10選【未経験者の転職方法も解説】
「短時間で確実にスキルを身につける方法は?」という方は、実務経験も可能なWebマーケティングスクールという方法もあります。気になる方は読んでみてください。
【2022年最新】人気・おすすめのWebマーケティングスクール9選
何かサービスを作りたい方はプログラマーがおすすめ
プログラマーが一番やりがいや楽しさを感じる時は、やっぱりシステムの全体または一部のプログラムを作っている時でしょう。自分が作ったプログラムが最終的に世に出てユーザーに使われるというのは非常に貴重で達成感がある仕事です。
またプログラマーで何年かキャリアを歩んだらSE(システムエンジニア)という職種にステップアップすることがよくあります。
SEはクライアントのシステムに対する要望をヒアリングして、「どういう機能が必要か」を洗い出して全体の設計を作っていきます。そうして、プログラマーに指示を出してよりよいシステムを作り上げていきます。
転職保証が付いているプログラミングスクールに興味がある方は読んでみてください。
【2022年版】未経験・大学生・社会人向けの人気のプログラミングスクールおすすめランキング|費用・期間・転職サポートで比較
マーケティングとプログラミングはどっちかを選ぶ時のポイント・注意点
職種は年収だけで決めないようにする
当たり前ですが、高年収だからという理由だけで選択するのは間違いです。
マーケティングやプログラミングに興味があってチャレンジすることは賛成ですが、自分でも向いていないなと感じるのであれば続かないので辞めておきましょう。
マーケティングもプログラミングもある程度調べれば、「どういう仕事をするのか」は分かるので自分の適性を考えて選ぶのも良いでしょう。
最終的にどういう仕事や働き方がしたいのかも考える
マーケティングとプログラミングでは仕事内容が変わるのはもちろんで、働き方も大きく変わります。マーケティングはクライアントや他のディレクターやデザイナーとコミュニケーションを密にとる必要があります。
そのため、クライアントワークで外出することが多かったり、企業勤めの方は出社することが多くあります。
プログラマーはディレクターやSEからの指示を受けて仕事をするので、フリーランスや企業勤めでも在宅勤務で働くことが増えています。
マーケティングとプログラミングの両方を勉強する選択肢もある
マーケティングとプログラミングのどちらかを選ばないといけない訳ではないので両方を学ぶという選択肢もあります。
ただし、両方とも同タイミングで学習するのは難しいと思うので、先にマーケティングを学んで取得してからプログラミングを学習し始めるのが良いと思います。
理由としてはマーケティングの方がプログラミングと比較して学習難易度が低く、かつ短期間でも取得しやすいためです。マーケティングする上での用語や考え方、各種ツールの使い方を覚えることで仕事をする上で十分活躍できます。